特集記事③「どんな方が契約されているか」
永代供養墓が話題になり始めた頃、利用者として想定されていたのは
子どものいない夫婦、あるいは子どもはいるが娘だけの夫婦、
シングルの女性といった人たちです。 こうしたマイノリティに救いの手を差し伸べたとして注目されたのです。
そしてもはやこうした人たちがマイノリティでないことも事実です。 どの寺院でも檀信徒の家族を調べてみると
その何割かは将来的に供養において問題が起きる可能性があるはずです。 永代供養をはじめてみるとわかるのは、男性の子どもがいる普通の夫婦からの申し込みも少なくないということです。
これは子どもたちに自分たちの供養のことで迷惑をかけたくないとか死後であっても自分のことは自分で責任を持ちたいという理由であることが多いです。
(お寺進化論19 利用者はどんな層の人たちか) 出典 『寺の友』(寺の友社) (著者の許可を得て掲載しています)
80年代の終わりに永代供養墓という従来の個別墓とは異なるお墓が誕生しました。
上記のように当初は
無縁墓と同等もしくはそれに近い印象を持っている方々が多い時代でした。
しかし時代が進むにつれ、核家族化が進み、生活のスタイルも多様化してきました。
それに伴い、世間一般のお墓についての考え方も変化が現れています。 その変化に対応すべく多くの方々のニーズに対して対応できる可能性を秘めた 永代供養墓はこれからの時代に必要になってくるお墓の一つの形ではないでしょうか。